青蛙房  図書目録


【 歴史・考証 】
江戸結髪史  

金沢康隆著
日本髪と呼ばれる髪型はみな江戸時代の産物である。それは女性風俗の華ばかりでなく、日本風俗史上の一大偉観だった。女の本能と感覚が、どう変化発揮されたか時代別に分類考証。多種多様の髷を生んだ社会機構を考察。図版200.

四六判 376頁 3刷  ISBN4-7905-0508-1
本体3,700円+税
江戸服飾史  

金沢康隆著
庶民の知恵と経験とが積み重なって、生活のなかの服飾文化に独特の華が開いた。小袖、帯、下着、上着、袴、補助衣装、かぶり物とその資材も形も多様なのは鎖国で独自の文化を深めた故である。江戸期きもの百科。図版150。

四六判 400頁 4刷  ISBN4-7905-0509-X
本体3,700円+税
日本行刑史

瀧川政次郎著
第1部の「行刑史話」15章は雑誌『刑政』に連載、上古、律令の刑罰体系から現行の監獄法の制定された明治の末期までを逸話や人物伝を中心に語り、第2部の「獄政史の研究」は古来の法の精神と習俗を考証する書き下ろしの8章。
四六判 430頁 5刷
品切中
新修・五街道細見

岸井良衛編
江戸期の東海道・甲州街道・中仙道・奥州街道・日光街道、およびその支線を含めた道中記の集成。原典は安政期を中心に万治から明治までの16冊が基になっている。本書は中ほどに江戸日本橋を置いて、それから左右のページへ道中の関所、渡しの川、橋、見える山々、名物、宿屋、問屋の記載と広がる地図の形をとっているのが面白い。附録に大判街道地図。

新装版 四六変形角判 380頁  ISBN4-7905-0513-8
本体5,500円+税
岡本綺堂 江戸に就ての話
                          新装版
岸井良衛編
江戸通で知られた作家岡本綺堂の戯曲・小説・随筆すべての著作物から、江戸に関する項目を抽出して事典風に編集した風俗資料。原点が江戸を消化して近代感覚によって処理してあるだけに、わかりやすく、絶好の江戸入門書である。

四六判二段組 520頁   ISBN978-4-7905-0514-3 
本体4,500円+税
 術

綿谷 雪著
超能力が話題にならぬ時代はない。不老長寿を願望する仙術、鳥のごとく空を飛びたいという浮揚術等は、古代よりの人間の夢でありロマンである。魔術、占卜術、占星術等の「術」の来歴を多数の図版と共に考証する好読物。

四六判 370頁 4刷
品切中
言語遊戯の系譜

綿谷 雪著
早口言葉・早口言葉の戯作本・尻取り文句・口合い・回文・重言に大別して、古来、流布伝承した言葉遊びの時代的変遷と、地域的つながりを考証する。言葉遊びの健康的な笑いに民族のたくましいエネルギーを見いだす。図版36。
四六判 400頁 3刷
本体3200円+税
江戸あきない図譜

高橋幹夫著
底本は『守貞漫稿』の<貨幣>と<生業>の項。その克明な挿絵に加え、著者の実地踏査でさらに集めた資料さまざま400余の図版で展開する「江戸ビジネス事情」。金融・運送・商店・行商・露天商など、あきないの世界から江戸時代を見る。

A5判 304頁 3刷   ISBN4-7905-0860-9
3,800円+税
江戸あじわい図譜

高橋幹夫著
好評の前著『江戸あきない図譜』に続き、第2冊目は江戸の食生活を400余の図版でのぞく。時期にとれるものを江戸庶民は待ちかねて食し、季節を身体にとりこんだ。飯・酒・菓子・外食の項に、四季の行事と食事の項が彩りを添える。

A5判 304頁   ISBN4-7905-0861-7
3,689円+税
江戸いろざと図譜

高橋幹夫著
<江戸図譜シリーズ>第3冊目。遊郭での遊び、遊女のかたちさまざま、遊びを支える人びと、遊郭の一日、四季、行事、遊郭でもてはやされた芝居や音曲など、前の2冊にも共通の京阪と江戸の比較で展開する江戸時代のにぎわいの実証。

A5判 304頁  ISBN4-7905-0862-5
本体3,800円+税
江戸のみちはアーケード

鈴木理生著
江戸では下水対策などで、公道に面した建物のひさしを規定の長さにすることを義務づけたが、その下は公共の土地なので、市場が開かれて人が集う。現在のアーケードである。幕府本位の都市計画の問題点を、江戸の公道、公共物にさぐる。
四六判 232頁  ISBN4-7905-0440-9
2,400円+税
江戸商家と地所

鈴木理生著
家康公から拝領した土地を現在まで守り続けた商家(現・柳家)の伝承記録には、幕府に提出した土地調査の回答書控、相続披露の金品明細書、賄賂の額などが詳細に記されていた。それら事務書類の行間に読める地主町人の苦悩とたくましさ。
四六判 228頁   ISBN4-7905-0441-7
品切中
江戸の生薬屋
                   新装版
吉岡 信著
お上にふりまわされながらも、知恵と工夫でたえる江戸時代の生薬(きぐすり)屋。式亭三馬、滝沢馬琴、山東京伝のように宣伝の巧みさで儲けるものが残っていく。江戸時代の製薬関係者たちは医療をどのようにとらえていたかを考察。

四六判 256頁 3刷  ISBN978-4-7905-0879-3
2,500円+税
古川柳くすり箱

鈴木 昶著
病気に関する古川柳は、江戸庶民が病に直面してもらした溜息である。癪・コレラなどの病気もろもろ、堕胎できらわれる女医者やヤブ医者への批判、高価な人参・民間薬などの薬種いろいろ。医療問題と古川柳研究の融合の一冊である。

四六判 248頁  ISBN4-7905-0426-3
2,000円+税
薬文化往来

天野 宏著
明治期の国家試験制度で家伝・秘伝の薬は消えたのに、日本人の心の奥には西欧で開発した薬、ひいては文化を簡単に受け入れない何かがある。日本の薬と文化の関係を、政治や宗教にからむ薬から近代医学までの歴史をふまえて考察。
四六判 256頁  ISBN4-7905-0420-4
2,427円
江戸の川あるき

栗田 彰著
江戸は埋立ての人工のまち。暮らしの移り変わりとともに川はつくられ、やがて無用となって埋められ消えていった。下水道の専門家が幻の川を探し求めて、千代田、中央、港、新宿、文京、台東、墨田、江東の「江戸の水面」をめぐる。絵地図13枚。
四六判 200頁   ISBN4-7905-0451-4
1,900円+税
江戸の下水道

栗田 彰著
江戸の下水に流れるものは、川そして海を汚さない生活排水と雨水だけ。屎尿は肥料になるのだから流さず溜めておく。江戸期の下水に関する資料は少ないが、古川柳のなかに詰まっていたのを東京都下水道局の著者がていねいに江戸ざらえ。

四六判 264頁 2刷  ISBN4-7905-0450-6
品切中
日本傑作広告

大伏 肇著
広告研究は実物を見て衝撃を受けることが何より大切、という著者の収集した資料は58,000点あまり。そのうち本書には、中世以降の過去の大ヒット作ながら、つぎの時代の流行を生むであろう重要な要素を含む500点を精選した。

A5判 324頁  ISBN4-7905-
品切中
薬草歳時記

鈴木 昶著
家の周り、野山にはクスリが咲き乱れている。目で楽しんだ後は食して体内にとりこむ。四季の草花を愛でながらも、薬の専門家としてその薬効から採取時期、用い方や漢方処方を、俳句や川柳をおりまぜてやさしく解説した健康エッセイ。

(初版)四六判 264頁  ISBN4-7905-0427-1
2,400円+税